猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

命に巣食う悲しみ

床の綿ぼこりは

掃き出すか

掃除機が吸いとってくれる

隙間のゴミもちょっと頑張れば

取り除ける


心の綿ぼこりは

なかなか掃き出せず

誰も吸いとってはくれない


隙間にこびりついて

隅にへばりついて

剥がすほうも剥がされたほうも

傷だらけになるから


それでも不思議なもので

傷だらけになればなるほど

悲しみを知る


命に巣食う悲しみを知る