猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

四月某日はじめてきみの

冬が逆戻りしたような

四月某日

はじめてきみの隣に座る

天気のこととか

最近食べた美味しいものとか

他愛ない会話をした


夏を先どりしたような

五月某日

はじめてきみの車に乗る

エアコンが壊れてしまったと

大笑いしながら

窓をあけた


七回りほど季節が巡った

ツクツクホーシの雨のもと

これはきみの

これは捨てよう

深刻な顔して言葉少なに


はじめて隣に誰もいない

日曜午後の長距離ドライブ

泣き笑いしながらエアコンをいれた