2017-08-23 月と三つ目 童話詩 砂をはらんだ 風が今日も 齧りかけの三日月をつつみこむ 星のはずれ 人里はなれた 小さな窪みがあたしらの住処 三つ目だからと ひっそり暮らす 三つ目でもいいじゃないかと お月さんは笑ってたから ふざけて齧ってやったんだ それでときたま いびつな三日月が空に踊る 砂をはらんだ 風が今日も 齧りかけの三日月をつつみこむ 悲しみこさえて 風をつかまえ あたしらひっそり 生きている