猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

断罪

使い分けることなんて

たいした罪じゃないと

思ってた


ほんとの名前なんか知らなくたって

例えば親身になってくれたり

心から健闘を祈ったり

そんな話は割と身近に転がっていて

言葉だけじゃないものを

交換しあってた


つまり


ほんとの名前なんか知らなくたって

例えば不幸になってしまえと呪ったり

心から喜ぶふりして蔑んだり

そんな話は割と身近に転がっていて

言葉と裏腹なものを

交換しあってた


使い分ける事なんて

たいした罪じゃないと

思ってた


いくつもの顔があるのは

ごく普通のことで

プラスもマイナスも持ち合わせるのが

当たり前なのだから


意識的に

使い分ける事なんて

たいした罪じゃないと

思ってた


人間らしいだけだと信じてた