猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

通路

列車の通路にはいつも

顔ぶれの違う数人がいて

ふたつみっつ先の車両を

遠巻きに眺めてる


燃えてるね

燃えそうだね

まだかな

まだかな


真実の行方とか

瞳に映るもの心に映るもの

見間違えてもお構い無しに


いつでも通路には

誰かがさざめきながら集っている


燃えてるね

燃えてたね


嘘なのにね

本当は‥‥ね


ふふふ

あはは


過去のことも

未来のことも

瞳に映るもの心に映るもの


声をひそめたり

声高に主張したり


見間違えても

聞き間違えても

傷つけても


まるで正義のように