猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

遠い昨日にとまどうほどの

日だまりを通り過ぎたのは

早すぎた春の風

咲く前の花が身じろぎするほどの


心を駆け抜けたのは

早すぎた恋心

流れる雲がとまどうほどの


文庫本を閉じたのは

降り始めの淡い雨

遠い昨日にとまどうほどの