2016-03-17 胸元の月 ふたり あわせた胸元に月がかかる なつかしい孤独をたしかめるように おぼろな果てを追いかけ続けた ふたりの水がめは空ろなままで ところどころが欠けていた しまい忘れたやさしさを 悲しみが貫いていく ありきたりな甘さを おぼろに漂わせながら あわせた胸元に月が灯る 鄙びた孤独をもてあそぶように うつつな果てをたどり続けた ふたりの水がめはたよりなくて ところどころが欠けていた