猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

さかさまの街

さかさまの街に

群衆はあふれかえって

地中深く墨色の雲が流れた


さびしい体は温もりもとめ

麗句を探してさまよい続け

さびしい気持ちは冷たく濡れて

醜く笑って立ち尽くした


さかさまの街に

群衆はあふれかえった

地中深くに傘がぶらさがっていた