猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

指先

指先を思い出に浸しながら

雲と風を求める

 

やさしさと甘さを見分けられても

愛に含まれた苦味を

未だ理解できない

 

夢と妄想を見分けられても

悲哀に含まれた愛を

未だ理解できない

 

指先を思い出に染めながら

雲と風を求める

せめて呼吸を忘れぬよう

奥底から求め続ける