水でおおわれた星が
外側からさらに水におおわれて
ぷかりぷかりと
揺れているのが見えました
小さな小さな青い星の
氷という氷がとけて
そんなことになったらしいのです
風の譜面をとりだして
書き換えるように
星の行く末を
宇宙の摂理を
力ずくで人らに知らせる
確かにそれは簡単なこと
ただ
人らの選択に
必要以上に関わることは禁忌
天気をつかさどる
かみさまは
そうおっしゃって
うさぎを連れて星をお離れになりました
水でおおわれた星は
外側からさらに水に抱かれて
ぷかりぷかりと
揺れているのが見えました
かみさまを忘れて
かみさまを名乗りたがる人らが
とてもとても増えてしまった
そんないつかのお話です