ずーっとそこにいたのか
ずーっと昔の記憶が現れただけなのか
当のうさぎにもわからないのでした
風をピカピカに磨けば
いつのまにか寒くなったり暑くなったり
はたまた
雨でも雪でもない何かを落っことしたり
そのことを特別だとは思わないけれど
そのことが当たり前だとものみこめなくて
それでも
うさぎの命を生きていること
お天気のかみさまのお手伝いができること
なんとなんと幸せなのでしょう
ずーっとそこにいたのか
ずーっと昔の記憶が現れただけなのか
当のうさぎにもわからないのでした
それでも
うさぎは風を磨きます
ふかふかの前足で
やさしくていねいに
繰り返し繰り返し
磨き続けているのです