猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

風磨きのうさぎ-3

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ずーっとそこにいたのか

ずーっと昔の記憶が現れただけなのか

当のうさぎにもわからないのでした

 

風をピカピカに磨けば

いつのまにか寒くなったり暑くなったり

はたまた

雨でも雪でもない何かを落っことしたり

 

そのことを特別だとは思わないけれど

そのことが当たり前だとものみこめなくて

 

それでも

うさぎの命を生きていること

お天気のかみさまのお手伝いができること

 

なんとなんと幸せなのでしょう

 

ずーっとそこにいたのか

ずーっと昔の記憶が現れただけなのか

当のうさぎにもわからないのでした

 

それでも

うさぎは風を磨きます

ふかふかの前足で

やさしくていねいに

繰り返し繰り返し

磨き続けているのです