猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

首都-2

なじみの薄い街という事実は

今も変わらず

点と点で結んだ場所にしか

行かないのは

何年経っても同じである

 

始発駅で乗り込み

いつもの駅で一度乗り換えるだけの

他人にも自分にも説明できる道筋しか

知らないままだ

 

冒険はしない

約束もしない

ただそっと訪れて

そっと去るのみ

 

うつむけば人の流れに押しつぶされるから

首都ではいつも前しか見ない

狂い始めた時間軸を

もう一度締め直し

再び帰路に着くのである

 

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