猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

すっ飛ぶ

アイディンティティが軽くすっ飛ぶ出来事があった。感情の置きどころがまだ見つからない。

どう言葉にしていいのかもわからないのだが、一人で受け止めたり何らかの作業だの手続きだのが必要になるといった案件ではないのが救いだった。

なので、悩みという名前すらつかない。とりあえずは。

 

怒りや悲しみをぶつける相手は既になく、代わりにいくらかの安らぐ言霊を体内に浴びせ続け、ひたすらに時薬が効くのを待ちわびる。

 

とは言うものの、すっ飛んだのならまた手繰り寄せればいい。必要ならそうする。

いらないとわかれば、手放せばいい。それでいい。

忘れることはできずとも、忘れている時間はきっと増えていく。