夕日を映したピアスを
一対
小皿にころんと置いた
だいきらいなあなたがくれた
大好きな色のピアス
あなたのことはだいきらいになったのに
大好きな色はそうそう変わらなくて
別の人を好きになるたび
自分で買ったのよ
と
小さな嘘をついた
夕日を映したピアスを
一対
小皿にころんと置いた
だいきらいなあなたがくれた
大好きな色のピアス
ゆがんだ口元
ゆがんだ言霊
なにもかもだいきらいになって
だけどそれは
おたがいさまで
小皿のピアスだけが
残ったのを
あなたもきっと知らずにいるのだ