猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

ピアス

夕日を映したピアスを

一対

小皿にころんと置いた

 

だいきらいなあなたがくれた

大好きな色のピアス

 

あなたのことはだいきらいになったのに

大好きな色はそうそう変わらなくて

別の人を好きになるたび

 

自分で買ったのよ

 

小さな嘘をついた

 

夕日を映したピアスを

一対

小皿にころんと置いた

 

だいきらいなあなたがくれた

大好きな色のピアス

 

ゆがんだ口元

ゆがんだ言霊

なにもかもだいきらいになって

だけどそれは

おたがいさまで

 

小皿のピアスだけが

残ったのを

あなたもきっと知らずにいるのだ

 

 

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