猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

親子

蹴落としたいほどの愛情と

抱きしめたいほどの嫉妬と

バランスよく編むのが当然だと

彼はしたり顔だった

 

それだから

通り一遍でしかない親の顔ではないかと

不器用さを前面に出しているだけではないかと

やすやす見透かす子の自分とは

さぞや折り合い悪かったであろう

 

理解し合えないままであったのは

確定済みなのに

彼の存在が自分の存在とつながることが

苛立つほど許せないのに

 

折につけ思うのは

やはり不思議だ

 

 

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