2019-08-26 親子 ふたり 蹴落としたいほどの愛情と 抱きしめたいほどの嫉妬と バランスよく編むのが当然だと 彼はしたり顔だった それだから 通り一遍でしかない親の顔ではないかと 不器用さを前面に出しているだけではないかと やすやす見透かす子の自分とは さぞや折り合い悪かったであろう 理解し合えないままであったのは 確定済みなのに 彼の存在が自分の存在とつながることが 苛立つほど許せないのに 折につけ思うのは やはり不思議だ