猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

この世で最初に

おやすみ

 

一人の寝室で

つい声に出してしまった

もう寝息も寝言も

あなたの匂いも

なんにもないのに

 

おやすみ

 

一日を思い返してイラつくかわりに

あなたを懐かしむ吐息のかわりに

ただ

 

おやすみ

 

あたしはあたしの声を聞く

この世で最初に

聞く

 

あなたと過ごした日々のように

 

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