猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

禍と渦

めったやたらに、とりいれすぎない。

めったやたらに、すすめすぎない。

間違いなのか正解なのか、疑問に感じられるのなら尚更。

 

情報が溢れ、取捨選択に頭痛が起きそうな日々である。

「禍」になって3年目、わかってきたことも多いとは言え、謎なこともまだまだ見受けられる。

 

知り合いに、仕事で世界中を飛び回っている人がいる。

「禍」という言葉が使われ始め、接種開始になるであろう頃、その人は「体によくわからないものを入れたくないんだよな」とぼやいていた。

最近では、ストップした案件も多いという。

 

長年の知り合い、というだけで、恋人でも友人でもない。

もっと近しい間柄だとしたら、「接種しないと、渡航に差し支えるかもしれないよ」と進言していただろう。もちろん、最終的な判断はあなたの思うようにしたらいいよ、と添えて。

 

後日、その人が接種したという知らせが届いて、ホッとすると同時に、変なおせっかいを焼かなくてよかったなどと身勝手なことを思ってしまった^^;

とは言え、デリケートな問題でもあり、接種に対する考え方もそれぞれである。簡単に扱うことはできない“案件”のひとつだ。

 

筆者は2度の接種を終えた。

体調変化への不安も大きかったが、それよりも「このまま行きたいところにも行けず、会いたい人にも会えなくなるのでは」という、ある種の自分本位な思いが少しだけまさった。

もしかしたら分断だの差別だのも蔓延るのか…そんなことも「ちらり」、頭をよぎった。

 

今後、回数が多いほうが正義とされるのだろうか。

いつかの映画で描かれたような、悲しい世界に近づいているのだろうか。

 

好むと好まざるとに関わらず、我らは「渦」の中でぐるぐる回り続けている。

 

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