猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

風物詩

寒くなると、なんとなく不安になる。

全国的に「木枯らし1号」のニュースが聞かれるようになる頃だ。

半袖Tシャツが心地よかった日の深夜、毛布をひっぱりだした。

体調を崩しやすいのは、寒暖の差が大きいことに加え、こんな些細なことで眠りが浅くなるからでもあるのだろう。

 

動物的本能が不安を運んでくるのだろうか。

3ヶ月予報を気にしてみたりする。

天候は荒れるだろうか、空気は乾燥するだろうか。

雪はどうだろう。セーターに穴はあいてないだろうか。

暖房器具は動くだろうか。

年末、最後にスーパーに行く日はいつにしようか。

同じく、大きなゴミはいつまでに出してしまおうか。

 

要するに不安の種をほじくりだしては、精神の安定を保っているようなところもある。

怠け者、と指さされないため。いや、怠けても構わないのだけど。

怠けてる、と思われても何の不都合もないのだけど。

 

寒くなると、なんとなく不安になる。

もはや風物詩である。

 

 

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