猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

一言たりとも交わせはしなくとも

血の半量がそうさせるのか

遠い記憶が呼び覚まされるのか

それは確かになじんだ

 

一言たりとも交わせはしないし

読み書きもほぼできはしないし

ましてや舌にも強すぎて

それでも血は正直だ

 

半量だけの

そして先々受け継がれもしないものを

持て余し弄び

ただ滅んでいくものを

 

それでも血は正直だ

一言たりとも交わせはしないし

読み書きもほぼできはしないし

ましてや舌にも強すぎて

わたしとともに滅んでいくというのに