猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

花束にはできなくとも

花束にはできなくとも

いつかいつかの願いをこめて

あたしは拾い集めています

 

雲のひとつも数えられずに

風のひとつも束ねられずに

なんとしましょうと

ちいさく悩んだ日々は遠く

 

だけどやっぱり

いつかいつかの願いをこめて

あたしは拾い集めています

 

ふとした拍子に

投げられた言霊があれば

その人の奥底まで知ってしまうから

ため息は止まらない

 

だからきっと

花束にはできないのですが

いつかいつかの願いをこめて

あたしは拾い集めています

ひとつ残らず