猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

不思議

大きく壁一面に

44

とあった

 

幼い頃は迷宮のようで

たまに隣の棟に入ってしまい

(何しろほぼ同じ姿なのだ)

泣きながら自分の家を探した

 

数字が書かれた壁は

今でも恐ろしくて

営業で団地を通り抜ける日は

節目がちになる

soshite yumede unasareru

 

何に怯えたのか

何を恐れたのか

それはなぜなのか

自分に問いかけてもわからない不思議は

死ぬまでついて回るのだ