人生で何度めかの
執着が強すぎる日が訪れて
電車であたしはキュッと唇を噛む
わかってるから
わかってるのに
そんなどうでもよさげな
いつもは受け流してしまう空気感が
いつまで経っても現れない
あたしは電車の速さに追い立てられ
大人の心と子どもの心を行ったり来たり
執着を乗せたまま目的地へなだれこむ
今日だけだ
いや今だけだから
過去になり続ける現在を
後めたく思っちゃダメだ
わかってるから
わかってるけど
人生で何度めかの
執着が強すぎる日が訪れて
電車であたしはキュッと唇を噛む
電車は止まらない
わかってるから
わかってるけど