猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

熱帯夜

左を向けば眠れないから

苦しくて髪を掴んだ

右を向けば夜が重く

さびしくて手首を噛んだ

 

すやすやと

こんなに熱い身体で

なんと幸せなと横顔に口づければ

 

さも嫌そうに

払いのけ

夢の中で丸くなる

 

左を向けば眠れないから

苦しくて髪を掴んだ

右を向けば夏が重く

さびしくて手首を噛んだ

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