猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

ためてはおけない

今に失くすのではあるまいか

やさしい言霊交わすたび

温もりを交わすたび

不安ばかりが先回る

 

今に消えるのではあるまいか

見送ったまま

キスもできないまま

来てもいない未来に怯える

 

今にこぼれるのではあるまいか

覚えておけばいいと

記しておけばいいと

ためてはおけない幸せを嫌悪する