猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

何もなかった頃

何もなかった頃

光も影も手をつないで

楽しげに笑ったり

ときどきプリプリ怒ったり

そんなこんなで結構幸せだった

 

何もなかった頃

光も影も抱き合って

グズグズ泣いたり

ときどきよろよろ迷ったり

そんなこんなでまあまあうまくいっていた

 

何もなかった頃

光と影は並んでた

ただただ眩しく

ただただ深く

そんなこんなで並んでた

 

何もなかった頃

光と影があった

光は愛され

影は疎まれ

そんなこんなで世界中に広がった

 

何もなかった頃

光と影があった

光だけでいいのに

影だけでいいのに

そんなこんなで争いごとが消えない

 

何もなかった頃

光と影があった

光だけではいられない

影だけではいられない

そんなこんなを言霊にのせれば

お前はなんだと嫌われる