空落ちが落ち着きそうだという
長期予報がラジオから聞こえてきます
雲予報士のあの子の声でした
丁寧な雲予報が終わると
あの子の夫さんが選んだ陽気な音楽が流れてきて
詩人屋さんはごきげんになりました
毛糸屋さんの長いしっぽ
巻かれた人には幸がくる
ほんとの猫なら知らん顔
毛糸屋さんなら平気だよ
詩人屋さんの鍵しっぽ
触れた人には福が来る
ほんとの猫なら怒るけど
詩人屋さんなら平気だよ
トーザ・カロットの岬には
今でも猫が暮らしてる
ほんとの猫ではないけれど
素敵な素敵な友だちだ
昔々
この星で流行ったという
ピアニャランのリズムにのって
詩人屋さんも鍵しっぽを振っています
トーザ・カロットの岬にも
雪と音楽の似合うひんやりした空気が
舞い降りてきたのでした