猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

網目模様の夏

網目模様の夏が暮れる

くるぶしまで染まった濃緑の

日々が薄れていく


見上げても

うつむいても

心に降る澱の速度はさして変わらず

ひたすらに

次の季節を呼吸しようと足掻いている


網目模様の夏が暮れる

手首まで染まった深緋の

日々がとろけていく