猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

落ち空に焼かれる

人は

空に母を見るのだろうか

それとも父を思うのだろうか


雨は涙に

雲はわたあめに

晴れた日は大海原に


夢につまずけば身勝手に

空がなくなるようだと俯く


だが

空を大事にしているかと言えば

そうでもなくて


見えているのが当たり前

そこにあって当たり前

昨日も

今日も

明日も

明後日も

変わることなんてありえない

大抵はそんな具合だ


だから

とりかえしのつかない

間際の間際で

ああ

間に合わなかった

深く後悔するのだ


落ち空に焼かれながら