猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

手の中の幸せごと

手の中の幸せごとは

そんなに多くなくてもよいのだと

二度と会えなくなってから

初めて知ったのです


苦しさでいい

悲しさでいい

さびしさでいい

何かで心を満たしていれば

すっかり強くなれると

信じていたのです


手の中の幸せごとは

そんなに多くなくてもよいのだと

二度と会えなくなってから

初めて知ったのです


ただ

会いたいと願う心が

すっかり傷ついていることに

気がつかなかったのです