猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

スカートの裾

ふくらんだスカートの裾

月光が跳ねた

風も時も急ぐばかりで

知らない顔だけが増えていく


ふくらんだスカートの裾

黒い猫が跳ねた

歌も雲もちぎれるばかりで

悲しい言霊だけが増えていく


ふくらんだスカートの裾

きみが跳ねた

雨も光もやさしいばかりで

涙だけが綴られていく