2018-06-03 魔-1 童話詩 誰かが咲かせた幸せの花束 ひと舐めして面白くもなさそうに “これなにかねえ?” きみはおとといも手に余ると嘆いてた 誰かが見つけたキラキラな気持ち ひとなでして嬉しくもなさそうに “これなにかねえ?” きみは昨日も手に余ると嘆いてた もらっただけだもん いらないって言ってたのを 無理やりじゃないもん でもなんか違うのよねえ きみは歌うように呟いては “これなにかねえ?” たった今ぼくから奪った かじりかけの真っ赤な実を 掲げてみせた