猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

蜜柑とだれかの信じたかみさま-3

心だけになった蜜柑は考えていました

内側も外側もなくなったけれど

内側のまた内側は食べられなかった

だれかの信じたかみさまは

内側のまた内側もその向こう側まで

簡単に喰い散らかすのだと

林檎たちは噂してたっけ


いずれ自分もそうなるのだろうか

それとも林檎は

体に刺さった芯のことを話していたのだろうか


だれかの信じたかみさまのあとを

ふわふわとついて行きながら

それはそれでかまわない

そんな気持ちもどこかに生まれておりました