猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

すれ違う

もはやきみだけのものになった感情の行方を

聞き出すつもりはないけれど

もう扉を開いてもくれないのか


すでにきみだけのものになった感情のありかを

僕は知る由もないのだけど

もう声すら聞かせてくれないのか


とうにきみだけのものになった感情の未来を

僕は予想もできないのだけど

ふたりがかけ違えた場所まで

戻ることも許してはくれないのか