猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

散歩

やさしいピンクに染まりきった水を

弄びながら

季節はこうやって汚れていくんだよ

と真顔でのぞきこむきみ


染まりきった水はくるくる回って

ぼくの足もとで小さくはねた

びっくりして後ずさりする


ごめんね

少しだけ傷ついてたの

そばにいてくれてありがと

帰ろうか


きみはぼくの左耳をくすぐると

ハーネスを確かめて

立ち上がった