お元気ですか
星が壊れ始めて
ずいぶんたちました
きみの背中も
きみの声も
すっかり忘れたわけではないけれど
僕は相変わらず
空と海が混ざり続けるのを
ここで眺めています
そう
あのときと何も変わってない
きみの選んでくれたコーヒー豆が
妙に懐かしくなったものだから
今日は反対方向の電車に乗って
小さなカフェに来ています
お気に入りのペンと
小さなレターセットを持って
きみの背中も
きみの声も
すっきり忘れたわけではないけれど
僕は相変わらず
空と海が混ざり続けるのを
ここで眺めています
手紙を書きながら
眺めています