猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

夢からこぼれ落ちたのは

夢からこぼれ落ちたのは

かつての愛しいひとでした


すっきり吐き出し

しっかり前見て

互いにくるりと回れ右


そんなことさえ覚えてないのに

夢からこぼれ落ちてきた


かつての愛しいひとは

やっぱり何かに溺れているようで

赤い目をしてブツブツ呟き続けます


意味もわからず

わけもわからず

思わず触れようとして

夢だとようやく気づくのです


かつての愛しいひとは

まだあたしを思い出すことが

あるのでしょうか


あたしが夢からこぼれ落ちて

泣くことがあるのでしょうか