猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

中くらいの都会

眠たさをこらえて

窓をあけると

波音が聞こえる


ここは中くらいの幸せが巣食う

中くらいの都会だ


泣くのをこらえて

耳をすますと

羽音が聞こえる


ここは中くらいの愛が蠢く

中くらいの都会だ


寒さをこらえて

瞳閉じれば

足元に猫が寄り添う


ここは中くらいの空が似合う

中くらいの都会だ