2017-10-08 椎の実 ふたり 秋がコロコロ転がるみたいと 君はふざけて 椎の実でお手玉をする ふたりがまだ それぞれの カケラでも季節でもなかった頃 ぼくたちはようやく 誰かのカケラか季節になれたのだと 無理やり何かを押し込めていた そんなところは似すぎていたけど 出会ったのは偶然ではないのだろう ぼくたちはようやく 押し込めていた大きな何かを 取り出すことに成功したのだから 秋がコロコロ笑うみたいと 君はふざけて 椎の実でお手玉をする ぼくは君の腕に尻尾をからめて またうとうとする