猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

三つ目と手のひらの空

人はアプリってもので

雲の行方から雷の落ちる場所まで

知ったつもりになるらしい


あたしら三つ目もアプリは使うが

それより信じられるのは

肌にまとわりつく風の重さと

戌亥の方角に黒雲が育つ日の

土砂降り予報ぐらいだねえ


手のひらの空に

なんの意味もないとは言わないが

うつむくよりは本物の空を見上げたほうが

悩みも少しは減るってもんだ


急ぎすぎず

よくばりすぎない

ほどほどって言葉は

あたしらも大事にしてる


星間のうわさはいろいろ聞くが

人も

そうだと信じてるよ