2017-09-02 秋の朝 散文詩 秋の朝は 藍色でできています 熱を孕んだ空も さざめきあっていた海も すっかりすっかりしんとなって いつもより深く息をしているのです 秋の朝は 栗色に染まります 歩くひと 走るひと やっとやっと笑顔になって いつもより遠い公園を目指しているのです 秋の朝は 薄紫の風が吹いています 泣いてたひと 怒ってたひと ようやくようやくつかえがとれて いつもの通りをてくてくいくのです