猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

迷子と三つ目

傘に隠れることのできる雨の日でなければ

あたしら三つ目は街には行かない

なにしろこの姿だろ?

拡散されるだけなんでね

仲間にも迷惑かけちまう


あんたは人なのかい

これから人になるのかい

そうかそうか

街はお祭りなんだねえ


ほら

しがみついてないで

あんたの世界へもうお帰り


さっき通った一番大きい窪みをよけて

右へずーっと行ったら

うす青いわたあめを売ってる店がある

そこでもう一度「窪みを見た」って言いな

神社にいるパパとママにメールしてくれるだろうから


あたしら三つ目と?

そうさね

また会えるだろうよ


星がよほどの気まぐれを起こさなければ


ほら

泣いてないで

あんたの世界にお帰り