猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

晩夏

夏が行く頃

ようやく気づくのです


もっとこうすれば

もっとこうだったら

もしもあのとき


まるで

バラバラと花火が散るようだと

気づくのです


たくさんのおとしもの

たくさんの探しもの

だけど誰のせいでもないことに

運悪く

気づかなかっただけなのです


花火は散って

夏も褪せて

恋を懐かしむ季節が

また

巡ってくるだけなのです