猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

はちみつ色のまあるい子

はちみつ色のまあるい子

生まれてすぐ

道端のダンボールでみいみい言ってて

助けてもらった人以外には

心を開かなかったんだって


はちみつ色のまあるい子

近づきたいけどイカ耳になっちゃう

おかーさん以外は怖い人

おかーさん以外は信じない

でも世界はおかーさんだけじゃない


はちみつ色のまあるい子

塀の上にいるのを見つけて

こっそりデジカメ構えたつもりだったのに

喜んですぐに足元にかけよってくる


そうして膝にのせてくれとせがむので

きみといる時の

ズーム機能はいらなくなったね


はちみつ色のまあるい子

なでて

のせて

遊んで

おやすみ


きみの分身たちで

服がはちみつ色になっても

レンズがはちみつ色になっても

ぼくはきみを愛してる