猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

買い戻す

そんなことは

一度だって思わなかった

これからも


たくさん手渡した

あふれるほど押しつけた

きみの顔なんて見もせず

愛情だと信じて

ぎゅうぎゅう詰めた


思わない

買い戻すだなんて

過去を


ふたりが歩いた空を


それぐらいならいっそ

心を殺してしまうほうが

まし


何も感じなくなるまで

眠るほうが

まし