猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

きみが好きだった

散り散りの朝と

退屈な魔法

そんなものにまぎれて

ぼくは夢を見なくなった


はなればなれの雲に

想い出をつめこめば

五月の風に

さらわれていった


かわるがわる別れ話のあと

キスを交わして

ハグを躱(かわ)す


そんな日々が

狂おしく

そんな日々でも

愛おしかった