猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

せめて邂逅だと信じられればよいのに

大嫌いです

だから写真も置かなかった


螺旋のほんの一部には

あなたも確かにいるのでしょう

わかっていても

心が嫌だと言うのです


否定から始まり否定で終わる


そんなあなたとの諍いは

息をするより日常だった


距離をとれば詰め寄られ

距離を詰めれば当然の顔しかせず

愛を語らず愛を見くだす

だから大嫌いだった


大人になって家を出て

ようやくわかった

束縛と愛情の区別が

とても苦手な人だったのだと


螺旋のカケラに

それを受け継いでしまったのだと

誰かを好きになるたびに

思い知らされる


せめて

あなたのことを邂逅だと

信じられればよいのに


わたしに終わりがくる前に