大嫌いです
だから写真も置かなかった
螺旋のほんの一部には
あなたも確かにいるのでしょう
わかっていても
心が嫌だと言うのです
否定から始まり否定で終わる
そんなあなたとの諍いは
息をするより日常だった
距離をとれば詰め寄られ
距離を詰めれば当然の顔しかせず
愛を語らず愛を見くだす
だから大嫌いだった
大人になって家を出て
ようやくわかった
束縛と愛情の区別が
とても苦手な人だったのだと
螺旋のカケラに
それを受け継いでしまったのだと
誰かを好きになるたびに
思い知らされる
せめて
あなたのことを邂逅だと
信じられればよいのに
わたしに終わりがくる前に