猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

それは昨日の曖昧な言の葉で

風を追いかけ

記したはずだった


風をつなぎとめ

記したはずだった


それは昨日の

曖昧な言の葉で


それは明日の

消えそうな夢で


今日の光を信じてもいい

今日の影に怯えてもいい


指先で描けば

何もかもが儚く溶けて

やがて誰かの心に

また

風が吹き抜けていく