猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

視線の雨

街に視線の雨が降り注ぐ

傘はもう無用とばかりに

四方八方(よもやも)から

水しぶきが降りかかる

 

無遠慮な好奇心

無意味な虚栄心

無自覚な雨ふらしの群れ

 

街に視線の雨が降り注ぐ

がらがらと音をたて

傘もやぶれよとばかりに

そこかしこへ

水しぶきが踊り狂う