猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

夜が食べ尽くす

夜は狡猾だから

曖昧な気持ちに

気づかないふりをする

 

夜は聡明だから

ためらいがちな視線を

隠してしまう

 

夜は哀しいから

生まれたての感情を

食べ尽くす

 

かけらも残さず食べ尽くす