猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

もつれ

空の指先が白い波を混ぜて

僕はかみさまにみつかった

記憶を閉じたままで

あやとりするように

かき回されつづけた

 

空の指先がくるりくるり

僕をからめとっていった

沈黙を抱いたままで

糸みたいに

ほどかれ続けた

 

空の指先がとても静かに

光を放っていた

僕のからだはすっかり冷えて

心がぽろんところがった